暮らしのノート 心地好い住まいのヒントを綴ります
たたずんで初めてわかる、心地好い時間と建築の視点 五味 政重
こんにちは。光と風設計社の五味です。
先日、少し息抜きを兼ねてある宿泊施設を訪れました。
そこで改めて感じた「空間がもたらす心地好さ」について、今日はお話ししたいと思います。
宿泊施設の部屋からウッドデッキのテラスに出て、並べられたリクライニングチェアに深く体を預けてみた時のことです。
それまではただ立って木立を「綺麗だな」と眺めていたのですが、低い位置から木立越しに空を見上げた瞬間、
包み込まれるような深い開放感へと体感がガラリと変わりました。ただ立って眺めるのと、
リクライニングチェアに低く座って空を見上げるのとでは、感じる心地好さが全く異なります。
これはまさに、その場所にたたずみ、体感して初めてわかる豊かさでした。視線の高さや庇の影、緑と空の切り取られ方—
ほんの少しの工夫で、過ごす時間の質は大きく変わります。私たちが手掛ける建築においても、
単に図面上の機能やデザインを追うだけでなく、このように「その場にたたずんだ時に心の底からホッとできる心地好さ」を
これからも追求していきたいと思います。