コラム
NEW
山田 貴次

夜を、心地好く過ごすための灯り。

 

 

最近、あらためて感じていることがあります。

 

それは、住まいの心地好さは、昼間だけではなく、
夜の過ごし方で大きく変わるということです。

今の時代、きっと多くの人が、気づかないうちにずっと頑張っていると思います。

仕事、家事、子育て、スマートフォン、情報、考えごと。
日中だけではなく、夜になっても頭が休まらない。
身体は疲れているのに、なかなか眠りに入れない。
そんな方も少なくないのではないでしょうか。

 

人の身体には、活動するときに働く交感神経と、
休息するときに働く副交感神経がありますが、
それは、交感神経と副交感神経が引っ張り合いになってバランスが崩れている状態。

 

本来、夜は少しずつ身体と心をゆるめて、副交感神経優位になっていく時間です。
でも、住まいの灯りが昼間のように明るすぎると、
知らず知らずのうちに身体が活動モードのままになってしまうことがあります。

たとえば、スーパーマーケットのような白くて明るい光で、部屋全体を均一に照らしてしまう。

 

もちろん、明るいことが悪いわけではありません。
料理をする場所、文字を読む場所、身支度をする場所には、必要な明るさがあります。

 

ただ、夜のリビングやダイニングまで、すべてを昼のように明るくする必要はないと思っています。

人が一番落ち着く光は、炎の色に近い、あたたかな電球色の灯りです。

 

必要なところに、必要な明るさを置く。
そして、明るいところと暗いところのバランスをつくる。

それだけで、空間に奥行きが生まれます。

部屋全体を明るく照らすのではなく、壁や床、テーブルの上にやわらかく光を置いていく。
そうすると、空間の雰囲気は本当に変わります。

 

少し大げさに聞こえるかもしれませんが、
まるでリゾートのレストランにいるような、落ち着いた空気感が生まれることもあります。

明るいのに、まぶしくない。
暗いのに、不安ではない。
そのちょうど好い灯りに包まれると、自然と呼吸が深くなり、心も身体も少しずつ休息に向かっていくように感じます。

 

実は私自身、アパートに住んでいた頃、そんな夜の時間を過ごしたくて、
IKEAで置き型の照明やスポットライトを買ってきて、間接照明をいろいろ試していました。

たしか、1万円くらいだったと思います。

 

でも、それだけでも部屋の雰囲気はまったく変わりました。

天井の照明を消して、床に近いところや壁際に小さな灯りを置く。
ただそれだけで、同じ部屋なのに、急に落ち着く場所になる。

 

「照明って、こんなに暮らしを変えるんだ」

そのとき、すごく実感したことを覚えています。

 

家づくりにおいて、照明は単に部屋を明るくするためのものではありません。

 

どんな気持ちで一日を終えたいのか。
家族とどんな時間を過ごしたいのか。
ひとりの時間をどう整えたいのか。

 

そこまで考えていくと、照明も暮らしをつくる大切な設計のひとつになります。

昼は、山梨の光と風を感じながら、明るく開放的に過ごす。
そして夜は、あたたかな灯りに包まれて、静かに心がほどけていく。

そんな時間が、家の中にあるだけで、暮らしはもっと心地好くなると思います。

 

一日の終わりに、癒される。
自然と落ち着く。
また明日も頑張ろうと思える。

 

そんな夜の時間を、住まいの灯りからつくってみませんか?

関連コラム

CONSULTATION

資金計画・土地探し・外観/間取り設計など

設計士による無料相談会を
ほぼ毎日開催しています

ご予約はこちらから