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家づくり豆知識

注文住宅での防音対策はどうすれば良い?どんな方法がある?

注文住宅を建てるのであれば、しっかりと防音できる家にしたいですよね。
音が筒抜けの家では、外からの音で眠れなかったり、近隣住民に迷惑をかけてしまったりと、騒音トラブルに見舞われてしまうでしょう。
そこで今回は、騒音とデシベルの関係や、木造住宅で有効な防音対策についてご紹介します。

 

□騒音にはどんな種類がある?

騒音といってもその種類はさまざまで、どの程度の大きさから騒音とみなされるのかも気になりますよね。
ここでは、騒音の種類と音の大きさの指標である「デシベル」について解説します。

*デシベルと音の大きさ

 

dB(デシベル)は、音の大きさを表す指標です。
住宅の防音について考えるのであれば、デシベルについて知っておくことで、より理解が深まるでしょう。
それでは、デシベルの値がどの程度の音の大きさを表すかを知るために、いくつかの具体例を紹介します。

 

40dBは図書館で聞こえてくる程度の音の大きさで、寝室の目安値とされています。
60dBは静かな車や換気扇くらいの音の大きさで、普通の会話の声はこの程度の大きさとされています。
80dBは、交通量の多い道路やアコースティックギターの音の大きさです。
スプーンなどの硬い物を床に落としたときも、この程度のデシベルが記録されます。

 

そして100dBは、ガード下の電車通過音ほどの大きさを指します。
以上の点から、騒音を出さないためには隣の家に届く音の大きさを50dB未満に抑えると良いでしょう。

*音の伝わり方は2種類

 

防音について考える上で知っておきたいことがもう一つあります。
それは、音の伝わり方の種類についてです。
みなさんは、音の伝わり方はが大きく分けて2種類あることをご存じですか。

 

まず1つ目は、固体音です。

 

固体音は、物質が振動することで伝わる音です。
例えば2階の床材の振動が1階の天井に伝わった場合は、個体音と判断されます。
戸建て住宅の生活を見てみると、椅子を引く際や物を落とした際に階下へ響く音がこれにあたります。

 

そして2つ目は、空気音です。

 

空気音は、空気の振動が直接耳に伝わって聞こえる音です。
面と向かって人と会話する場合は、空気の振動によって相手の声が耳に届くため、空気音が聞こえているということになります。

□木造建築の遮音性能は?

 

音が空気中を伝わっていく過程で、途中に遮蔽物があると音は小さくなります。
このように音を遮断することを遮音と言い、住宅においては外壁や内壁、開口部・窓、床に遮音する能力が要求されます。

 

住宅のそれぞれの部位が騒音を遮断する能力を遮音性能と言い、D値で表します。
D値は、前の章で紹介した空気音を遮音する能力を表した数値です。

 

これに対して、個体音を遮断する能力は衝撃音性能と言い、L値で表します。
L値は、上階の衝撃音が下階で聞こえる大きさを表す数値です。
それぞれの性能は、JIS(日本工業規格)で等級が決められています。

 

また、開口部(サッシ)の遮音性能はT値で表され、T値にも4つの等級が定められています。

*木造住宅の遮音性能は?

 

一般的に木造住宅では、鉄筋コンクリートの住宅に比べて遮音が難しいため、遮音性能が低くなる可能性が高いです。
そのため、木造住宅の遮音効率を高めるためには、遮音の目的を考えることが重要になります。
家の周りに交通量の多い道路や工場があるため外からの音を遮断したいのか、それとも家の中で他の階への音を遮断したいのかによっても、取るべき対策は異なります。
家族の構成人数や周囲の状況を考慮した上で、遮音の目的を話し合っておきましょう。

□どんな防音対策をすれば良い?

 

木造住宅は、鉄筋コンクリートの住宅に比べて遮音性能が低いことを紹介しました。
そのため、木造住宅では効果の高い防音対策を施すことが大切です。
ここでは、木造住宅におすすめの防音対策を2つ紹介します。

 

1つ目は、気密性と断熱性を高めることです。

 

高気密・高断熱の住宅は、外からの音を気密性の高い外壁で遮断し、跳ね返しきれなかった音を断熱材が吸収してくれます。
隣の家との距離の近さや、家の前の道路の交通量の多さなどが理由で外部からの騒音が考えられる場合は、気密性と断熱性を高めて防音しましょう。

 

2つ目は、間取りを工夫することです。

 

生活音による騒音については、間取りを考える段階から対策しておきましょう。
例えば、家族が集まるリビングの上には子供部屋を設置しない方が良いです。
またトイレや浴室はどうしても水を流す音が響いてしまうため、寝室や隣の家から遠ざけることをおすすめします。
間取りによって騒音問題が発生したり、逆に防止できたりするため、十分に検討して設計しましょう。

□まとめ

 

今回は、騒音の種類や木造住宅の防音について解説しました。
騒音には、空気音と個体音の2種類があります。
どちらの音もしっかりと防音できる住宅を目指しましょう。

 

当社では、皆様のご要望に沿った住宅づくりを行っております。
山梨で注文住宅をお考えの方はお気軽にご相談ください。

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